平和な時代の男らしさ

平和な時代の男らしさ、男の価値 | 一般財団法人地球産業文化研究所(GISPRI)

日本人は、最近温和になったのだろうか。特に男性。それも若い男性。ヒョロッとして一見格好はいいけれど、覇気がなくて、真に頼りない。 それに比べると、若い女性は元気である。オバサンが元気なのは言うまでもない。 どうしてこうなってしまったのか。大きく歴史的に見れば、戦争がないことにより、女、子供を守るという男らしさの発揮場所がないからだ、とよく言われる。 だからといって、男を男らしくさせるために、戦争なんて企てられたらたまらない。平和な世の中で、男を男らしくする技術はあるのだろうか。 まず、母さんの男の子の育て方を変えなくてはいけない。私の周囲の母さん達を見ていると、嫁に対しては地声を怒鳴り散らすくせに、息子に対しては猫なで声という人が、圧倒的に多い。母と息子といえども、メスとオスになるのだとしか思いようがない。(私には娘が二人しかいないので、これは私の推量 である。)  そして子供達の行動を見ていても、息子の方が母さんに優しい。娘は母親に対してとても厳しいのである。女の敵は女、たとえ血がつながっていてもというか、血がつながっていると余計にきつくなる傾向にある。 母さんは、息子に良かれと思うのであって、その心根を否定はしないのだが、安泰な道を歩ませたがる。挑戦してごらん。だめだったらママが助けてあげるから......とブッシュすれば良いのだが、危ないからアレもだめ、コレもだめ、さあここを歩けば安全よ、ママが皆片付けておきましたからね。 かくして、挑戦する勇気もなければ、失敗したときどうするかという対処法も学ばない男の子が、次々と育てられるのである。 いまの日本では、女の子の方がずっと選択肢が多い。結婚してもしなくても、離婚してもOK。近頃では娘が孫を連れて離婚して帰ると、よくやったという親も多いらしい。就職しても上手に遊び、海外旅行はバンバン出かける。キャリア指向の女性なら、この会社は駄 目だと見限ったら、さっさと留学してMBAなんぞに挑戦してしまう。ところが男性はというと、会社からの派遣ならあるけれど、個人で退職して留学するのはまれである。 男性群は相も変わらず"会社の御為"という古い観念にしばられている。そしてこの観念が、女性を締め付ける。 近頃誰に聞いても意見が一致するのは、女子の方が出来が良いということである。学校の

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